製造工程について

歴史ある郡上の城下町で生まれてきた当店の郡上地みそは素材に、製法にこだわり抜いた豆味噌です。 地元の方をはじめ、お土産やご自宅用にお買い求めいただいた皆様にご愛顧いただいている"郡上地みそ"その魅力を普段ご覧頂くことのできない作業工程とともにご紹介します。

工程その1

原材料

味噌の味と香りの決め手となる原材料、大豆。当店の大豆は国産にこだわり、厳選した大粒(たいりゅう)を使用しています。大粒の国産大豆を使用することで、醸造後も大豆そのものの旨味とコクが活きた豆味噌が出来上がります。

工程その2

仕込み水

宗祇水、吉田川に代表されるように、郡上は“水のまち”としても知られています。 鍾乳洞水系の犬啼の谷の湧水など、石灰層を通って湧き出す名水は、 少し硬めの中硬水で、醸造をして作るものに適しています。 味噌の製造過程に使用する“仕込み水”も良質な水を使用しているからこそ、当店自慢の地みその味が生まれるのです。

工程その3

豆蒸し

濛々と蒸気がたつ大きな釜の上に、幾重か木枠を重ね、じっくり時間をかけて豆を蒸します。

大豆が均等に蒸しあがるように、木枠は何度も順番を積み替えます。蒸す時間は、季節などによって異なり、味噌杜氏の勘所が決め手となります。

工程その4

風呂(むろ)入れ

蒸した大豆は、常温で自然に冷ましてから菌付けし、麹にします。その後、発酵を促すため一定の温度で保たれた“風呂(むろ)”で、2~3日寝かせます。

工程その5

手入れ、豆だし

風呂(むろ)で豆麹を寝かせている間も、味噌杜氏が作業を怠ることはありません。丁寧に麹をほぐしながら手作業で、手入れを行います。手間隙かけたひとつひとつの作業が、こだわり抜いた美味しさへと繋がるのです。

工程その6

醸造

風呂(むろ)からだした麹は、尚もほぐしながら手作業で大きな木桶に入れていきます。木桶は造り酒屋が実際に使用していたものを利用しています。大黒屋の歴史とともに歩んできた木桶だからこそ、作り出せる味があるのです。

醸造は、1年~1年半かけてじっくりと行います。その際、積めた麹の表面に小さなくぼみを作っておきます。

このくぼみに溜まった上澄みが、地溜まりです。溜まり醤油は通常の醤油と違い、主原料のほとんどが大豆なので、旨味成分が多く、味が濃いのが特長です。

しかも味噌製造の工程で生まれる、天然醸造で、1年から1年半という熟成期間をゆっくりと経ているため、まろやかで凝縮された旨味があります。

たくさん溜まりをとり過ぎると、味噌自体の味が落ちてしまうため、1年で限られた数量しか生産することができません。

このため当店の地溜まりは数量限定で、郡上地みそと並ぶ人気商品となっています。

出来上がり

当店自慢の豆味噌“郡上地みそ”の完成です。
味噌汁、鶏チャン焼き、味噌漬けなど様々な料理にも適しています。店頭で郡上地みそを使った料理レシピもご用意していますので、お気軽にお申し付けください。